ロマン・ポランポランスキーが描いたサイコホラーの大傑作。
60年代NYが舞台。
実際にいまも存在する古いアパート・ダコタハウスに若い夫婦ガイ(ジョン・カセヴェテス)と
ローズマリー(ミア・ファーロー)が、引っ越してくるところから物語は始まる。
二人は幸せの絶頂でNYの生活を満喫しているが、そのうちローズマリーは懐妊した事を知る。
駆け出しの俳優の夫との行き違いから不信感が芽生え始め、
隣人のカスタベット夫妻の有り余るお節介にも次第にいらだちを覚え出す。。。
得体の知れない団体に属しているであろう老夫婦は次第に夫・ガイを巻き込んでいき、
妊娠が進むにつれ、ローズマリーは次第に孤立。
徐々に老夫婦はローズマリーの生活に押し入り母体を操ろうとし、
体内の赤ん坊にまで触手をのばし始めるようになる。
カスタベット夫妻の属している団体は悪魔主義者の団体と解り
(といっても最後まで決定的な証拠はない)、
ローズマリーは悪魔の儀式で強姦される(これも夢かも知れない)。
そして出産が近づいてお腹が大きくなるに従い、
ローズマリーの生理的な不安と妄想もまたどんどんと巨大化していくのである。
そして本来の自分の子を殺められ、悪魔の子を出産してしまうことへの反駁と悔恨と絶望は、
周囲の絶対的な強制により余儀なくさせられるのである。
最終的にはあきらめと絶望の境地で悪魔の子をあやすローズマリーの姿。。。
この若い夫婦がNYという大都会の古いアパートに引っ越してくる際に、
どこからともなく壁の向こうから聞こえてくるのが「エリーゼのために」である。
決して上手い訳ではなくどちらかと言えば下手で不吉なその練習曲が、
壁を隔てた極近いところでいったいどんな人間がどのように住んでいるのか
全く解らないという不安を現し、
また自分の中に他者が芽生えて成長していく不可解さもこの小曲よって随所盛り上げられる。
この映画が恐ろしいと言われている理由は、
その後ポランスキー監督の妻のシャロン・テートがチャールズ・マンソン(マリリン・マンソンの
名前はここから取ったのよ!)ファミリーにより妊娠中惨殺されてしまう。
その胎児もお腹から出され壁に投げつけられたいた!!!
これが有名なシャロン・テート事件。
チャールズ・マンソンの獄中からの声をサンプリングしてCDが作られたり、
彼を引用した美術作品もたくさん作られた。
また、映画のダコタハウスはジョン・レノンが糾弾に倒れたアパートとしても悪名を復権した。
また、ミア・ファローは一番新しい『オーメン』(2006)で
悪魔の乳母役として出演しているところが良いわね。。。



NYのドラアククイーン・アマンダ先生(右)と。