http://www.panslabyrinth.jp/
『ヘルボーイ』や『デビルズバックボーン』のメキシコの星ギレルモ・デル・トロの新作が
恵比寿で公開されているわ。デル・トロと言えば、
『バベル』のイニャリトゥ監督、『ハリー・ポッター2』のキュアロン監督と
メキシコスリーアミーゴスと言われていて、今のメキシコを代表する
メキシコ映画三羽カラスの1人。
『ブレイド2』や『ミミック』などのハリウッド系娯楽モノから、
メキシコ・スペイン撮影の社会派&ちょっとアートモノを手際良く使い分ける
俊才とも言えるわね。
今回の『パンズラビリンス』ではアカデミー賞のメイクアップ賞、撮影賞、美術賞を獲得。
まさに快挙!
いま恵比寿ガーデンで大ヒット上映中。
いわゆるハリウッドのファンタジーものとは違い、当時のスペイン内戦、
フランコ政権の弾圧風潮が色濃く背景を固め、特殊メイクの登場人物が
数多く出てくるけれど、どれも中に入った役者の人間味を感じられ(笑)、
一生懸命演技していることが分かるわ。
また、春頃に機内の小さな画面でこの映画を見たけれど、場面場面に
よって余りにも色調や登場人物が異なって同じ作品とは思えない所も
独特ね。
1944年スペイン。
仕立て屋の大好きな父を亡くし、お母さんと独裁者フランコ政権のビダル大尉と
再婚するために一緒に移動中、不思議な石塚と昆虫を見つける少女オフェリア。
読書好きで幻想を見がちなオフェリアにとっては昆虫は夢の世界へ誘ってくれる
妖精としか映らなかった。
ある夜、オフェリアは妖精(虫)に誘われ、屋敷内にある遺跡である迷路に踏み入れ、
牧神であるパンに出会う。彼によれば、オフェリアは魔法の王国の王女であり、
現在その記憶が消されているという。。。
その記憶を取り戻すために三つの試練を受けなくてはならない。
二つ目の試練で彼女は約束を破ってしまいパンを起こらせ、
また弟を出産すると同時にお母さんは亡くなってしまい完全に独ぼっちになってしまう。
牧神パンからの最後のチャンスを与えられる。
生まれたばかりの弟をこの迷宮へ連れてくること。
そのときフランコ政権に弾圧されていた反乱軍は転覆を狙い、
屋敷に火を放ち、次第にビダル大尉を追いつめていく。優性逆転。
しかし自分の子供を異常に可愛がるビダル大尉は破れかぶれでオフェリアの後を
追いかけてくるのだった。。。
これは子供の視点から幻想世界とフランコ政権、反乱軍を描いている。
だから歴史的に見れば敗北したフランコ政権は邪悪なものとして描かれているわ。
でも実際この三者が共通して目指していることは、
各々の「未来への和平/安泰」。
ただやり方が全く違うだけ。
ほかの共存や共生は三者とも理想には全く入っていないの。。。
オフェリアにとっては読書の幻想世界のみしか信じられず、
ビダル・フランコ政権は独裁的な和平を持続しようとし、
また反乱軍は「いまではない」革新的な世界を夢見ている。。。
「政治」や「社会」は言ってみれば大人のための共同幻想。
この映画はビジュアル上、オフェリアの迷宮世界のみがファンタジーと
描かれている様に思われるけれど、実はファシストやそれに抗する反乱軍も
立派な夢見るユメオのファンタジーであることが分かるわね。
タイトル: 映画 『パンズ・ラビリンス』 配給:CKエンタテイメント
公開表記:恵比寿ガーデンシネマほかにて大ヒット上映中!
?2006 ESTUDIOS PICASSO, TEQUILA GANG Y ESPERANTO FILMOJ
